近況のご報告(2022/8/30)

職に続いて家をも失う

最近、ブログの更新が途絶えており友人知己各位には申し訳なく思っております。というのも、住んでいる団地が来年末をめどに取り壊しとなり、定期賃貸借契約のため住宅供給公社(JKK)から何の補償も無しに有無を言わさず追い出されることになったからです。

定期賃貸借契約。民間のアパートにお住まいの方はあまり聞いたことが無いと思いますが、恐ろしい契約です。一般的に賃貸契約では賃借人の生活を守るため権利が保護されており、大家はそう簡単に入居者を追い出すことはできません。どうしても賃貸物件を取り壊したい場合、大家が入居者に引っ越し代金など相応の金銭的補償をして退去してもらいます。

しかし「それではカネがかかって困るし面倒くさい」ということで法改正されて生まれた制度が『定期賃貸借契約』です。入居時に定期賃貸借契約を結ばせることで、定められた期間の満了後は有無を言わさず、金銭的な補償もなしに入居者を追い出せるようになったのです。

最近まで定期賃貸借契約は店舗など商業用の物件が中心で、居住用の物件でこの情け容赦ない契約を結ばせるケースは少なかったのです。しかしJKKは築年数が古い団地を中心に定期賃貸借契約化を推進しており、無職の貧乏人はもはや無期で賃貸物件に入居することは出来なくなりつつあります。契約の際は引越し代金の自己負担なども含めて結局割高になるリスクに十分ご注意下さい。

私はまだ40代で貯金も多少は残っていますのでまだ何とかなりますが、70代以上の高齢者に定期賃貸借契約を強要するのは、あまりにも残酷ではないでしょうか。新自由主義、ここに極まれり。

もう自宅クラスターどころじゃない

自宅に何台もサーバーをお持ちの方はよくご存じだと思いますが、サーバーの引越しは電源ケーブルやLANケーブルなど多数のケーブルを再配線する必要があるうえ、輸送時にサーバーやルーターのうち何台かは壊れる覚悟が必要なくらい危険で面倒な作業です。

流行りのクラウドの方が、圧倒的に楽なんですよ。そう、お金があればね。

というわけで、念願のスケーラブルなデータベースクラスタの構築(今はAzure Database for PostgreSQL – Hyperscale (Citus)を想定)は引越し後まで持ち越しとなりました。ホストOSとしてのUbuntu 22.04 LTSの本格運用も同様に引っ越し後に延期としました。いま組んでもどうせ引越しで混乱してぶっ壊れるだけですからね……。

ブログの更新がほぼ止まった理由は、お察し頂ければと思います。

職も家もない流民(ノマド)の頼みの綱、公衆Wi-Fi

そんなわけで無職宿無しとなった私は、今日も公民館でこの文章を書いています。公民館は図書館と異なりWi-Fiが無いところがほとんどで、これまではスマホのギガを消費してデザリングしてしのいでいました。

ところが、最近都内某所の携帯ショップでiPhone目当てでUQモバイルを契約したところ、オプション(強制契約)のauスマートパスプレミアム(月額499円[税込548円]※au以外の方もOK)にau Wi-Fiアクセスという公衆Wi-Fiがついてきました。携帯キャリアはWi-Fiオフロードと言って混み混みのトラフィックをなるべくWi-Fiに逃がそうとしています。このau Wi-Fiアクセスは専用アプリを入れることで、ギガを消費せずにWi-Fiオフロードするサービスになっています。

近所の公民館、実は↓のステッカーが貼ってあって前から気になってはいたのです。

『au Wi-Fiつかえます』ステッカー

そこでUQのSIMを挿したスマホでau Wi-Fiアクセスのアプリを起動して接続し、PCや他のスマホからデザリングしたところ、無事(キャリア回線ではなく)Wi-Fiに接続したことを確認しました。

これで(スマパスはどうせ7か月間解約出来ないので)実質無料で公民館のWi-Fiが使い放題になりました。

一般人がネットを使えない公共施設でネットが使えると有利

わりとネット関係に詳しいはずの私ですら、つい最近まで「公共Wi-Fiはないが通信キャリアのWi-Fiなら使える公共施設」があることを知りませんでした。Wi2など単独の公衆Wi-Fiサービスに対応したエリアは飲食店など有料サービスを契約しなくても元から無料のWi-Fiがあるところばかりなので、有料の公衆サービスに契約する意味を全く感じていませんでした。

しかし、非常に局所的とは言え通信キャリアのWi-Fiだけに対応した公共施設があることで、「他の人がネットをしに集まらない場所で悠々とネットが使える」という恩恵にあずかれることが分かりました。このような場所がもしお近くにあれば、キャリアの公衆Wi-Fiサービスはアニメとか観なくても十分に元が取れると思います。