GCPの無料クラウドVMが性能アップするらしい(F1-Micro → E2-Micro)

突然GCPからメールが届いた

 突然GCP(Google Cloud Platform)からメールが届きました。Googleからなので「またセキュリティ警告かよ」とびっくりして開いたところ、なんと「無料枠のVM(仮想サーバー)が2021年8月1日からグレードアップするからお引越ししてね」という嬉しい内容。

 GoogleにはColab Proで月1,072円課金していますが、正直GCPには課金する魅力を感じていませんでした。今回無償のままグレードアップということで、新VMのインスタンス仕様を調べてみました。

新無料VM『E2-Micro』はメモリ1GBで「まあまあ」

 GCPの料金ページを見ると、

  • 2 つの vCPU の 12.5%
  • メモリ1GB
  • ディスクの記載なし

というわけで、メモリが1GBでOCIに並んだほかはイマイチよく分かりません。vCPUに関しては、おそらく「ご近所が空いている時は2vCPU使ってくれるが、使いすぎたり混んでいる時にはリソースを減らされる」ということだろうと思います。常時フル稼働する用途でなければ、実質的には2vCPUと考えて良さそうです。

ディスクは別枠で最大30GBのストレージをアタッチするらしい

 ディスクに関する記載がなく相変わらず初心者に不親切だなと困っていたところ、Qiitaで「標準永続ディスク ストレージは30 GB まで無料枠内」との記載をみつけました。

 どうやら、何も考えずに無料枠でVMを立ち上げると10GBのSSDが30GBの枠から割り当てられ、明示的に割り当てを30GBに変更することで30GBがフルで割り当てられるようです。「VMとは別枠だからVM側のスペックには記載がない」ということなのでしょう。

持っておいて損はなさげ

 これまでのGCPの無料枠は「お情け」「お試し」というイメージがありましたが、OCIに近いスペックになったことで「真面目に使ってみてもいいかな」という印象に変わりました。特にAWS LightSailの最安プランよりはハイスペックなので、なんとなくLightSailを使っている人は引っ越した方がシアワセになれそうです。

 おそらく、VMとストレージを別枠で確保したクラウド構造になっていることで、E2-Microへの引越しもウィザード的に簡単に出来るはずです(ですよねGoogle先生💦)。

【追記】E2-Microに移行しました

 Google先生から告知があった新無料VM開始日の8/1から、時差を考慮して1日遅れの8/2にE2-Microへ移行しました。

 基本的に作業はマウスポチポチだけですが、さすがにVMをいったん止めないとインスタンスのグレード変更は出来ませんでした。インスタンスの停止後『編集』をクリックし、『マシンの構成』から『汎用』『E2シリーズ』『マシンタイプ:e2-micro(2 vCPU、1GBメモリ)』を選び、保存。インスタンスを再起動します。

インスタンスの停止後『編集』をクリックし、『マシンの構成』から『汎用』『E2シリーズ』『マシンタイプ:e2-micro(2 vCPU、1GBメモリ)』を選び、保存。インスタンスを再起動

無事移行。ただし無料かどうかは次の請求まで不明……

 インスタンスの変更後、 e2-microのメモリが1GBになっていることを無事確認しました。apacheとPostgreSQLが動いている状態で600MB以上メモリが余っているのは嬉しいですね。

 しかし、GCPはOCIなどと違って管理画面に『無償です』といった表示は特に出ないので、次回の請求まで無料枠が適用されているかどうかは分かりません。ドキドキですね()